クリニックで働く看護師の仕事内容

2020.08.29掲載
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クリニックでの仕事内容・役割

クリニックは救急外来がなく、入院設備も整っていないため、外来診療がメインになります。看護師の仕事は医師の診療補助が中心で、診療を受けるまえの問診やバイタルの測定に始まり、検査の説明や治療の補助、採血、注射、点滴の対応など、一般的な内科で行われる多くの診療に関わります。

また、クリニックによっては心電図の測定、レントゲン画像の現像といった業務が加わります。さらに、医療器具の洗浄や消毒、薬品や備品・器具の発注、診察室の清掃まで、スタッフの数が限られている分、一人で幅広い仕事をこなす必要があります。受付担当がいない極小規模のクリニックの場合は、患者の受付けや呼び出し、電話応対まで行う場合もあります。国公立や大学病院、総合病院では考えられない守備範囲ですが、医師としっかりタッグを組んで診療が行えること、身近な病気(患者)と向き合った看護ができること、そして何より地域の人々に愛される看護師になれることは、ほかの職場では得がたいクリニックならではのポイントといえるでしょう。

クリニックの規模や診療科による違い

町のお医者さんであるクリニックは、総合病院などと違い「即戦力」の看護師を求めている場合がほとんどです。これは、大勢の看護師を雇うほど患者数が多くなくて、診療スペースも限られているためで、ほかの施設で実務経験を積んだ看護師の求人が多い傾向があります。ちなみに、クリニックで最も多い診療科は内科で、注射と点滴、採血の機会が多いことから注射に関するスキルを持っている人は有利です。

小児科や産科の専門クリニック、慢性疾患に特化したクリニック、健診や人間ドックだけを行うクリニックも存在し、それぞれ求められるスキルは異なります。さらに、その分野の世界的権威が開業したクリニックもあり、 そういった場所では大学病院と同等以上の医療設備が整っていることもあるようです。専門医のクリニックで働くときは、診療する内容に関する知識や経験が求められますし、 仮に未体験の科であっても「勉強する姿勢」は欠かせません。いずれにしても小さな職場になりますので、医師や同僚の看護師、スタッフとの円滑な関係を築くことが何よりも大切です。

クリニックで働く看護師のメリット・デメリット

診察時間が平日に限られているクリニックが多く、土日に診療していても昼だけという場合が大半です。このため、看護師の求人も日勤がほとんどで病院のような夜勤をする必要がありません。基本的には入院患者もおりませんので、オンコールの対応も基本的にはありません。
患者が多いと診療時間が延びるため、多少の残業はあるかもしれませんが、勤務時間が日中に限定されている点はクリニック勤務最大のメリットです。午前と午後で診療を区切り、昼休みがきちんと確保されていることや休診日がそのまま休日になることから、不規則な生活になりがちな看護師の仕事でもワークライフバランスの確保が実現できます。

一方、看護師の人数が少ないことから、前述のように幅広い職務をこなすことが求められますので、不得意のジャンルがある場合は改善が求められるかもしれません。また、大病院と違い代わりになる看護師がいませんから、 自身の体調管理もしっかりする必要があります。医師や看護師、スタッフとの相性が良くないと仕事に影響が出ますので、人間関係の重要性はほかの施設よりも重要になることもあります。 なお、クリニックを開業した医師は、大きな病院で働く医師に比べ、独自のスタイルにこだわる方が多い傾向があります。このあたりのことは頭の隅に入れておきましょう。 社会保険や福利厚生の面では、大病院に比べるとやや待遇が劣ってしまうケースもあります。保障の充実を希望する人は、大規模な病院を選んだほうが良さそうです。

クリニック勤務に向いている看護師

働く日と時間帯がしっかり決まるので、仕事とプライベートを両方充実させたい人におすすめです。規模は小さくとも看護師の仕事ですから、時給や日給の面で見劣りすることはありません (夜勤がないため、総額では病院勤務の看護師より少なくなる傾向はあります)。
また、数は多くありませんが、各分野のトップレベルの専門医が開業しているクリニックでは、最先端の医療を大きな病院より身近に経験することができ、 知識やスキルを身に付けることが可能です。医師も看護師も限られた人数で患者に対応するため、指示を待つのではなくみずから主体的に動ける人ほどクリニックに向いています。

最大の特徴である「地域との関係性」は、患者と密に関わっていくことができる一方で、看護師の何気ない対応ひとつで、クリニックの評判に影響を与えてしまうこともあります。 この距離感をうまくつかみ、個々の責任を意識して仕事に取り組める人にとって、クリニックはとても良い職場になるといえます。

クリニックで働く看護師に必要なスキル・資格

大きな病院より患者数は減りますが、看護師に任される範囲が広いので、なるべく多くの診療業務を行える人が求められています。ほかの施設(できれば病院)である程度経験を積んだほうが、就職や転職に有利です。 そして何よりクリニックに来る患者は、その地域に住んでいる人であることを忘れてはいけません。町を歩いたり、買い物をしたりするときに出会う機会もあります。診療室以外の場所でも笑顔で人と接する 「コミュニケーション能力」は、クリニックの顔である看護師にとって、特に重要なスキルでしょう。

勤務先を決める際に注意すること

休診日は決まっていますが、連休にしているクリニックはあまり多くありません(土曜日は午前中だけ診療など)。つまり、普通の週に連休を取るには同僚との調整が必要です。大病院などからの転職を考えている人は「休みが取りにくい」環境になることを理解しておきましょう。 多くの場合、面接はクリニックの経営者である医師と行うことになるケースが多いです。その場でできるだけたくさん質問をして、医師の人となりを知っておくことも大切です。

また、クリニック側が求めているスキルや1日の患者数など、実務に直結する内容もしっかり聞いておきましょう。同様に、同僚となる看護師やスタッフ、可能であれば院内の雰囲気などを尋ねてみるといいでしょう。クリニックはとても小さな職場です。人間関係はもちろん、初めに気になったところが解消されないままでは、働いていても息苦しさを感じてしまいます。 ご不明な点は当社のコンサルタントにお尋ねいただき、不安を払拭した状態で入職されるといいでしょう。